熟成肉3
仲勢以さんの熟成肉、牛刺しでと言われた部位をカルパッチョで試食です。これで約一月強の熟成だそうです。とろけるような軟らかさとよく言われますが、この肉の場合、熟成により軟らかくもなっているのですが、先ずはその滑らかな舌触りに驚きです。ビロードのような舌触りとでも言いますか、味も切れが良く旨みがあるのにさわやかな気さえします。添えたオリーブオイルとチーズとも相性がとても良いです。
続いて、焼いてみました。
中央は、飛騨牛腿肉。手前が熟成但馬肉です。
見た目はほとんど同じようです。飛騨牛は当店のチルド室で約一月。但馬は二ヶ月強の熟成です。
飛騨牛・・・仕入れた直後より、繊維がこなれ軟らかくなっています。まだ少し牛っぽさがあるというか、但馬の熟成に比べるとまだ少し、牛脂の後味が残るような?でもA5のサシの強い肉に比べて、すきっとした旨さがあります。
熟成但馬・・・・コシのある軟らかさと、やっぱり切れがいい旨みです。牛の特有の香りも無く、お肉の良い香りです。今回、炭焼きとフライパンでのステーキで試しましたが、このお肉の場合仲勢以さんが奨めた、フライパン焼の方が熟成肉の特徴が良く出ていると思いました。長期間熟成というワードから考えるより、ずっと繊細な味わいです。炭焼きの場合その良さを壊さない工夫が必要な気がしました。
牛肉の世界は奥が深いです。実は以前は牛肉をちょっと軽く見ていました。牛肉料理って当たり前すぎてつまんない。なんて思っていた時期があるのも事実です。でもやっぱり牛肉は日本でもイタリアでも、世界ほとんどの国や文化で一番のご馳走です。何とかあのイタリアで経験したビステッカの美味しさを再現できないかと、試行錯誤と勉強をしています。